• 2019.04.04
  • 新着情報

ソーシャルスキルトレーニング(SST)ってABAベースでの研究が多い!

こんにちわ!

ころん、板橋校です。

4月になりましたが朝夕は寒く、昼間は暖かい。と、いう体調を崩しやすい日が続いています。

今のところ、職員で体調を崩しているものはおりませんが、皆様もどうぞお身体ご自愛ください!

「ソーシャルスキル(社会的技能)」という用語をご存知でしょうか?

ソーシャルスキルとは?と、いう定義は研究者によって様々です。

ソーシャルスキルという言葉は、それを一言で表すには難しい多様な範囲を表現している言葉なのだと思います。

例えば、安達(2013)は「子どもを対象としたソーシャルスキル尺度の日本における現状と課題」という論文の中でソーシャルスキルを「直接的コミュニケーションに必要な基礎的行動から、まわりから受け入れられるために必要な実用的行動までを含む対人コミュニケーション行動を適切に行うために必要な、認知的、感情的、行動的技能」であると定義しました。

上記の定義は人と関わる時の「声の大きさ」や「視線」の調整といった比較的単純なものから「人に話しかける」、「質問をする」、「相手の意見を尊重する」、「自分の意見を主張する」といった複雑なものまでを含むものです。

この定義からも対人関係を行う上で必要な幅広い範囲のスキルに対して「ソーシャルスキル」という言葉が用いられていることがうかがえます。

ABAでは個々のニーズに合わせた形でソーシャルスキルの練習を行います。

ソーシャルスキルの練習とは一般的には、ソーシャルスキルトレーニング(SST)と呼ばれているものです💡

Brian ReichowFred R. Volkmar2001年から20087月の間、査読付きジャーナルに発表された自閉症の人たちへのソーシャルスキルの練習を行った論文をまとめ、エビデンス実践に対する評価をまとめました(Brian ReichowFred R. Volkmar, 2010)。

論文では「幼児期」「学童期」「青年期」に分かれて分析がなされました。2001年から20087月の間8年間の間では、どの期間においても最も頻繁に使用された技法はABAに基づいたものでした。

ただし、青年期については研究が3件と少なくその内の2件がABAベース。

論文の中では今後さらなるソーシャルスキルのエビデンスに基づく研究が必要である。と書かれていますが、上記文献の知見から、自閉症の人たちに行われるソーシャルスキルの練習については主にABAをベースとして行われている事が読み取れます。

ころんではお子さんに対して知識や運動を教えるだけでなくABAベースの方法で「ソーシャルスキル」を教えることも行なっています。教え方はお子さんに合わせロールプレイやフィードバック、ホームワークなどを含むコーチング法・トークンエコノミー法などから場合によっては分化強化法や環境設定といった、様々な技法の中からお子さんにフィットする技法の選択をいたします💡

またソーシャルスキルと言ってもその指し示すことばの幅広さから「何を教えたら良いのか?」ということについてもあるでしょう。何を教えればいいのか?と、言う点についても親御様と充分に相談を行い、今お子さんに必要なスキルについてお子さん1人1人に合わせオーダーメイドで考えていきます。

これからもころんは、お子さんの笑顔でいっぱいに溢れるように、療育活動を続けていきますので、みなさまどうぞよろしくお願いいたします✨😄

キッズアカデミーころん板橋校

03-3965ー0566

〒174-0071 東京都板橋区常盤台3丁目26-18 KTビル101

【参考文献】

安達知郎 (2013) 子どもを対象としたソーシャルスキル尺度の日本における現状と課題ーソーシャルスキル教育への適応という視点からー 教育心理学研究 (61):79-94

Brian ReichowFred R. Volkmar (2010) Social Skills Interventions for Individuals with Autism: Evaluation for Evidence-Based Practices within a Best Evidence Synthesis Framework.Journal of Autism and Developmental Disorders. (40):149-166