• 2019.11.26
  • 新着情報

60秒ルール(ABA)について

こんにちは!

 

ころん板橋校のなるみ先生です。

 

今回も杉山尚子・島宗理・佐藤方哉・RichardW.Malott・MariaE.Malott(1998)が書いた「行動分析入門」という本を読んで感じたことを書きたいと思います。

 

 

「第2章 好子出現による強化」で出てきた「60秒ルール」についてです。

 

好子出現による強化の原理をこの本(「行動分析入門」)では、

a)行動の直後に

b)好子が出現したり

c)好子が増加する

d)という経験をすると

e)その行動は将来起こりやすくなる

と説明しています。

 

例えば、あるお休みの日、美味しいパンケーキのお店に友達に連れられて行ったとします。

a)そのお店で店長おすすめのパンケーキを食べるという行動の直後に

b)美味しい!という味が出現しました。

d)その経験をした後

e)しばしばそのお店にパンケーキを食べにいくようになりました

 

この例では、美味しい味という好子が食べた直後に与えられたことによって、そのお店のパンケーキを食べに行くという行動が強化されています。

 

このパンケーキの例で考えると、パンケーキを食べた直後に美味しい!という味が出現していることが大切なのです。

食べ物の場合はすぐに美味しい味を感じられることがほとんどですよね。60秒以内どころではなく、本当にすぐですね。

 

 

では行動後しばらくしてから好子が与えられたとします。

それで強化されるでしょうか。

 

例えば大人であれば、行動をした後に時間が経ってから好子(後払いのお給料など)が与えられたとしても、行動を維持することができます。

 

しかし、そのような大人であったとしても、例えばある仕事をする度に同額のお金がもらえるのならば、遅延してもらうよりも本にあるように仕事完了後60秒以内にもらえた方が、同額のお金であったとしても、より仕事をする行動を強化してくれる好子になります。

 

小さいお子さんだったらどうでしょう?

お子さんが大人の真似をしてバイバイしたとします。それを見た周りの大人が褒めました。するとその後何度もバイバイの動作をするようになりました。

 

では、直後ではなく10分後に褒められたとしても行動は増えるでしょうか。

あまり効果がないような気がしますよね。

やはり「直後」が大切です。

 

 

私も幼いころ、家でお母さんのお手伝いをした時に褒められ、とても嬉しくて何度も何度も同じお手伝いをしていた記憶があります。

 

 

ころんのセラピーでも、お子さんの行動を強化するために行動したらすぐに好子が得られるようにしています。

お子さまのスキルアップのためにも60秒ルールを日々意識していきたいと思いました。

 

 

 

キッズアカデミーころん板橋校

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【参考文献】

杉山尚子・島宗理・佐藤方哉・RichardW.Malott・MariaE.Malott(1998)「行動分析入門」 産業図書